ビリー・バッド
著者:ハーマン・メルヴィル
面白いと言っていいのか。
モヤモヤした感じが残る小説だ。
水夫ビリー・バッドの人生。
ビリーは美男子で、周りの人間から愛されるキャラクターだ。
彼はある船で働いていたが、軍艦に徴用される。
その船でも彼は愛されキャラクターになる。やがて、こっそり彼に話しかけてくる謎の人物、そして彼を嫌う上官。こんなキャラクターが配置され、いよいよ盛り上がるか、というところで盛り上がらない。いきなり終わってしまうのだ。
これといったオチがあるわけではない、というか、オチはあるんだけどすっきりしない。突然始まって、突然終わってしまう感じだ。
いわゆる冒険活劇などではなく、ある人物の人生の1部分を切り取った感じ。
その中には、様々な人間が登場し、当時の時代背景などが説明される。
エンターテイメントではなく時代の空気を切り取ることに腐心したような小説だ。
浦沢直樹のコミックと関係があるのかは不明である。
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